少子化の未来、日本が守るべきもの

Think negative, act positive | 人口減少社会で守るべきもの、とは

昨日の日経新聞あたりには、「労働人口がまた減少」とか。いろいろな指標から日本の人口縮退や経済縮退がじょじょに明らかになってくる中で、企業も組織も、その変化を先取りして、限られた資源を投入してでも守らなければならない要素を見極めていく必要がある。それは何なのか。

「人」という声が、どこからか聞こえてくるのだ

少子化を嘆く、というか大げさに悲観ぶってみせるような論調が新聞なんか読んでると目立つが、以前は人口爆発で食料問題が!と騒ぎまわっていたのでこれはこれでいいんじゃないか。人口が増えるという前提で、とにかくわしらのケツは後のもんに拭いてもらおう、わしらもそうしてきたんじゃぇのう、というフレームをさっぱり捨て去るべき時が来ているだけのこと。

少子化ってのは結局、日本の社会をどう変えるかっていうと、色んなもののサイズが小さくなることで、人という資源をこれまでのように遊ばせておくことができなくなるってことじゃないかと思う。今のところ若いうちは文字通り遊んでいても生きていくことができて、少し前まではそのまま老人になってもなんとかかんとかやっていけたわけだけど、これからはそういうわけにはいかんぞよ、と。

そのためには効率のよい教育システム(生涯教育も含め)が必要とされる。(ここでいう効率がよいというのは効率よくOECDの学力調査でいい結果を出すことじゃない。)でそのためには学校の中だけ変えてもその後の受けである大人の社会も変えていかなきゃだめで、これは教育要項を改めるように簡単にはいかないので、あらゆる手を尽くしつつも根気よく続けなければならないのだけど、今の文部科学相の発言を見ている限りだめだこりゃ、と思ってしまう。

ま、今が大きな世代交代の直前と楽観的に考えて指導者層ががらっと若くなるのを待つことにでもしようか。