最近の少年は物騒だねぇという台詞の裏

たけくまメモ: ゲーム脳とかの事件報道について

とにかく報道というのは「事実」をいかに目新しく面白い物語にするかが鍵ですからね。ニートとかゲーム脳なんて目新しい言葉が見つかったら、そりゃ鬼の首をとったようなものですよ。今後とも、新語はどんどん生まれるでしょうから、そのたびにそれに見合う犯罪がでっちあげられるのでしょう。

僕はゲームはほとんどやりませんが、今回の事件の報道で犯人の家にはゲームがたくさんあったという記述をたくさん目にし、辟易しておりました。

プレイステーションが行くぜ何百万台というキャンペーンを何年も打ち続け、子供も大人もお姉さんもゲームをするご時世にゲームをやるから犯罪を犯した、というストーリーをでっち上げてゲームを悪者にするあたり、マスコミには責任があるとのたまい、ライブドア堀江氏のニーズがあるニュースだけ流してりゃいいんだボケ、とのお言葉にけちをつけていたマスコミ人諸氏も結局事実の報道+視聴者の求めるストーリーを添加しているという点でかわりゃしないじゃねえかと思うものです。

わが祖母も最近の子供は物騒でかなわん、とよくおっしゃいますが、これって犯罪を犯すような奴は社会の中で自然選択が働いて社会的に淘汰されるがゆえに年寄りの犯罪が少ないだけではないかと思うわけです。40歳くらいのキャスターが最近はいやな世の中になりました・・・と訳知り顔でおっしゃいますが、

 要するに、兇悪犯、粗暴犯の人口10万人当りの犯罪の発生率は、平成14年段階では昭和40年段階と比較して明らかに減っていると言うことである。
 凶暴犯総数 は14.6→9..9 、粗暴犯146.9 →60.1である。
 窃盗犯は1,045.5→1866.2と増加している。

とあるように10年というスパンで見れば凡そ治安は悪くなっているとはいえないと思うのです。でもって、訳知り顔のキャスターにじゃぁてめえいつだったらよかったんだゴルァ!と毒づきたくなります。なぜ最近の若者は・・・という台詞がよく聞かれるようになったのか?については単に老人が増えたから、最近の若者は系台詞を吐く資格のある人間が増えただけではないかと推察いたします